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バリ日記 その2

今回泊まった宿『Puri Wisun Bungalows』は、ウブドのキングオブ観光地『モンキーフォレスト通り』のちょうどまん中あたりに位置してて、すごく便利なのにすぐそばに小さな川があって、とっても静かな居心地のいい所でした。
部屋もベランダも広くて練習し放題!!
おまけにベランダにベットが置いてあって、ランチのあとはついついそのベットでお昼寝。
真っ青な空にギラギラ燃える太陽。
外はめちゃくちゃ暑いけど、日陰は風が入って来て涼し〜〜い、極楽じゃ!!

いつもそこから椰子の林が見えて、それが揺れるのを毎日見てたら、
「あぁ、バリの踊りのゆらゆらしてる動きってこの動きなんだ」と思い、イブ ニョマンに言ったら
『そうそう、バリの自然をよ〜く観察するといいはずよ』と言われ、おやつのあと(こう思い返すと食べてばっかりやさ)よく木の揺れ観察(?)に出掛けた。


朝の『Puri Wisun Bungalows』の風景、朝ご飯を食べる前にパチリ。
トイカメラで撮影したためちょっとピンがぼけてます。

風が吹くと、ただ木々は揺れるだけなんだけど、それをじ〜〜〜〜〜〜っと見ていると、全てがうまく計算された上等な振り付けの踊りの様に見えて来た。
それはたぶん『調和』って事なんだろうけど、音に合わせて身体を動かす=踊り であるならば
風と木の調和の様な 音楽と身体の調和がとれるって事が踊りの神髄なのかも?と思った。
「音楽(風)が自分の中に入って来て、身体を自然に揺らすまで待っていればいいのかもしれない」
もちろん舞台の上でそれは無理だけど、これから練習する時はそうやって始めてみよう、と思った。

バリは、木や山や森や水の氣、土地そのものの持ってる氣が充満していて、そんなものの中に自分達が生きている事を感じずにはいられない。
インドネシアは大インフレとガソリン代の高騰で物の値段が上がりっ放しだし、観光地バリを襲ったクタのディスコ爆破事件やスマトラの震災で観光客も減り、収支のバランスがかなり悪く生活も大変そうだったけれど、彼らはなんだか楽しそうだし、生きる事に全然絶望もしていないし、「大変だよ〜」と言いながらげらげら笑っていた。

うちは「こりゃ〜なんだろうなぁ????」としみじみ考えた。

もちろん、バリはお米が年に3回収穫出来、水も豊富で、バナナやマンゴーが成り放題の豊かな自然の恵みがあり、助け合う事が当り前の共同体があって『ひとりじゃない、孤独じゃない」って思っていられるし、
バリヒンドゥの神様も付いてるし
「まぁ何とかなるさ」って思っていられるからなんだろうな〜と思うけど、それはもちろん大きな要因なんだと思うけど、、、、、、

なんちゅうか、『元気』とか、落ち込んでもまた前向きになれる力が沸き上がるとか、そういうエネルギーって目には見えないけど、海とか山とか森とか川とか、、そういう自然の持つ氣を受ける事によってマイナスな感情やエネルギー、状態がプラスに転化してゆき、バランス調整された結果、湧き出て来るものなんじゃないかな〜と思うんだよね。

バリのよくある田園風景 緑がまぶしい

うちがアイスランドに旅行に行ったきっかけは、あの時は『この世界から消えてしまいたい』って思うほど
ひどく落ち込んで、「こりゃーイカン」と、出来るだけ自分の住んでる現実から遠く遠く離れたところに行ってみよう、って思って行ったんだけど、たった4泊の旅でものすごくリフレッシュしたんだ。
問題が解決したわけじゃないけど「逃げるのはよそう」って思って帰って来たし、実際それに向き合える力が涌いて来た。
オーロラと山と星と月と、っていうホントに大自然の中にいたら、口があんぐり空いて、うちの哀しみや絶望が身体から流れ出て、自分が空っぽになった感じ、そんな感じがした。

だから、バリ人は、いや、バリ人に限らず人間は、自然の氣の力によって無意識のうちに、ネガティブな方向にばっかり流れて行かない様に調整出来てるんだと思うんだよね。
よりよく生きていく上で、そういう力に触れるって事も必要なんだと思う。

便利になる事も大事な事だとは思うんだけど、本当に自然なものがなくなって、作られた自然を与えられて、便利にだけなったって人の心は喜びがないというかさ、何か満たされないものなんじゃないかな?
身近にある自然環境を守るって事は「子孫の未来の為」だけでなく、今自分自身がより良く生きるためにも必要なんだと、そう思う。


ブドの夕暮れ、毎晩どこかで必ず踊りの公演があるので、
この時間になると「今日はどこのを観に行こうかな〜」と
ソワソワしていた。


『Puri Wisun Bungalows』の愛犬『ジッポー』
愛くるしいこの姿のこやつが水道管食い破って、
水が間欠泉の様に噴き出したのにはびっくり!!
バリの犬の歯がものすごく強いのか、水道管が弱すぎるのか????


全然ここまでの話しと関係ないけど、
ある日首を寝違えて、そのままほったらかして稽古を続けてたらかなり首が痛くなって、仕方なしに『クリームバス』っていう頭皮と首肩のマッサージを受けに『LaLa』っていうオカマのララさんが経営するお気に入りのサロンに、2年振りに行ってみた。
今回は残念ながらララさんが『私より弟の方がうまいのよ』とうちの指名を辞退され、弟さんにやってもらう事になったんだけど、弟さん結構ガタイがよく、指もぶっとくてちょっぴり痛いんだけど、
「あなたの髪の毛100%死んでるわよ、念入りにやってあげるわね」
「痛かったら痛い!!って言ってね・」
「素敵!!髪の毛のつやが蘇ったわよ!!ほ〜ら見てご覧なさい」
う〜〜〜〜〜む、何をどう考えてもこれはオカマさん。
よ〜〜〜く見りゃ〜アイライナーにマスカラばっちり、ピンクの唇、、、
ここで一句
『オカマさん 弟もやはり オカマさん』
おそまつ




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