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週刊「ナビィ、の部屋」第28号

『トム ダストゥ』



 いや〜〜毎日寒いですな〜 お久しぶりです。
 なんだかんだ忙しくて、原稿書けんかったです、、全然『週刊』じゃーないね、、、すみませんねぇ、、

 『トム ダストゥ』と久々に再会した。
 横浜中華街で、旨いランチに舌鼓。
 久しぶりに会うトムは相変わらず、アホアホユーモアにあふれ、北京語を勉強してるらしく、日本人のウエイトレスさんに一生懸命北京語で話し掛けて、嬉しそうだったなぁ〜〜。全然通じてないのに、、、

 「トムって誰よ??」
 お答えしましょう。
 トムは北米アメリカ先住民、いわゆるインディアン、ネイティブアメリカンで、先住民の独立運動のひとつとして世界中の先住民との繋がりを広げる為、日本の先住民アイヌの人達と北海道でセレモニーを行い、その為に何度か日本にやって来ていた。

 4年くらい前、寿[kotobuki]のライブとトムの話しを聞く『継いでゆくもの』というタイトルのコンサートを、新横浜の「スペースオルタ」が開いてくれて、私達は初めてトムと出会った。

 トムは貧しさと先住民差別の中で自分の人生に絶望し、若い頃から殺人以外の犯罪をくり返し、何度も捕まり、心が荒み、この先の自分の人生を肯定的に捉える事など出来なかったそうだ。

 彼は在る日夢による啓示を受け、メディスンマン(いわゆる祈祷師)になる。

 今のネイティブアメリカンは薬物、アルコール依存による犯罪をくり返す人が沢山いるそうだ。
 彼は、「自分は伝統的な儀式をやる為だけでなく、彼らの様な人々の心の闇を照らす為のメディスンマンなんだ」と話してくれた。
 彼は彼と同じ様な境遇に生まれ、育ち、傷付き、哀しみ、絶望し、自らを傷つける生き方しか出来ない人の気持ちを、痛い程分かっている。彼自身もそんな生き方しか出来なかったのだから、、

 「自分は現代のメディスンマンとしての役目を果たす為に、彼らの痛みを理解する為に、この様な人生を送って来たのだ」
 彼は自分が生まれて来た、そのワヶを理解した。

 「全ての出来事には意味がある。何故、ここに生まれたのか?何故この様な人生を送っているのか? 何故今この事が起るのか? 全て意味があり、無意味な人生も、無意味な誕生もない。何故自分が生まれたのか?自分の役目は何なのか?

 皆それを知る事が出来る。出来るけれども、本当に些細な日常の中に、その答えは隠されている。だから日々を緩慢に生きてはいけないよ。目を開いて生きるんだよ」

 トムが私に言った言葉。

 トムの様に強く、優しくなれるだろうか?
 泣いた分だけ、人の涙を抱きとめる事が出来る様になるだろうか?
 私は目を閉じないで生きているだろうか?
 彼との出会いはそのまま、私への問いかけとなっていた。

 思うに、私は、色んな所から、人から、本当に沢山のメッセージをもらっている。
トムだけじゃーない。
 沖縄で出会った人々、バリで出会った人々、フィリピンの人々、ラミ&ケレン
 ライブで訪れる先々で出会う人々。

 本当に沢山の人、モノからもらった多くのメッセージを心に、「生きる事」を大切に生きてゆかなければ、、、
 そして、私も、頂いた多くのものを、多くの人と分かち合える様に歌っていきたい。

 皆様、今年もお世話になりました。
 また、来年もどうぞ宜しくお願いします。
 寿{kotobuki]をどうぞ、応援して下さい。ではまた〜良いお年を〜

(2002/12/28)

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