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第57号 わたしゃー悲しい。

うち達がここ、荻窪と西荻の間にある古いマンションに越して来て一年が過ぎました。
このお家に決めたのは、庭に樹齢70年を越す大きなオリーブの木があったことと
向かいが区民農園だったからでした。
築30年以上の、時々窓も閉まりにくかったりするマンションだったけど、それでも、このオリーブの木と農園はとても魅力的で、あとどれほどの物件を探してもこれ以上のは見つからないはず、と思ってここに決めたのでした。

うちの庭や家の窓からはその広大な農園のお陰でいつも大きな空が広がり、手入れをする人達の話し声が聞こえ、四季折々に色んな色に輝き、その光景はとても幸せなものでした。
うち達は時々、ふらっと農園を散歩したりする程度で、利用者ではなかったけど、とてもこの空間が大好きでした。
時々利用者が、農園で出たゴミをこのマンションのゴミ収集場に出し、しかも曜日に関係なくどさっと置いていた事が何度かあり、「むっき〜コンニャロ〜」と同じマンションの住人Aさんとせっせと農園の中に戻したりした事もありました。
最初は怒ってたけど、やってるうちに『楽しくなってきたね』って話ししながらせっせと運んだっけなぁ〜。
あれは夏の夕方だった、、、、、いい思い出だなぁ〜(ホントか???)


閉鎖間近で、あまり手入れもされなくなった農地、
でも収穫されていない野菜がまだあり、畑の姿をしている

その農園が、つい昨日で閉鎖されました。
農園を区に貸していた地主のおじぃが亡くなり、それを相続した方が相続税が払えないので売る事にした、というウワサ、、、、、、、
駅の反対側にある区民農園もやっぱり似た様な理由で同時に閉鎖された様です。

春も夏も毎日の様にやって来ては手入れをし、楽しそうにお茶を飲みながらこの農園で過ごしていたお年寄り達は、寂しそうに閉鎖される農園を片づけていたよ。
そんな姿を見てうちもしょんぼり、、、、、、、


せっせと片付けをする人々

相続した本人が『こんなに沢山の人が楽しんで利用して土地は売りたくない』って言ってるならまだしも、そうではないわけだからねぇ、、、、
あかの他人のうちがどうする事も出来ない。
相続税の肩代わりできるわけもなし、仕方ないんだろうけどもさ、そうなんだろうけど、ただただ、悲しいのさ、、、、


閉鎖の日、当日。野菜を収穫する人が沢山いた。緑も少なくなり荒れ地の様。悲しくなって泣いてるナビィ

お金ってすごく大きな価値があるものだから、お金にまつわる事がなんでも優先されてしまうけど、
お金では買えないものって沢山あるし、「お金の方が価値がある」って決めてるだけだし、、、
お金以外のものも、もっともっと大事にした方がいいのにな〜と思うこの頃。
あと、日本の自給率を上げた方がいいって思うし、都会でも田舎でも農地があって趣味でもプロでも農業やってる人が増える事はすごく大事だし、いいことだと思うんだよね。
そういえば、たまははきのライブで知り合ったお客さんで、陶芸家の御夫婦がいて、
下北沢だったか、その辺りの一軒家の屋上で菜園を作っていてね〜
それが、ものすごいのよ。
その時は夏で、きゅうり、トマト、紫蘇、オクラ、何が生ってたかもう忘れたけど、
「ジャングルかい??」と思う様な有り様で、
「ここ何年か野菜を買った事がない」と言ってました。
そう言えばテレビでも取りあげられてたっけ。素敵でした。


更に悲しい事に、ゴミを放置している人も、、、、ど〜〜〜〜すんの?コレ??

この広大な空き地が何になるのか、このマンションの住人も気にしているところ。
何になるのかなぁ〜、心配だにゃ〜。
心配なのと、悲しいのと、そして今日は冷たい雨、、、、、、
なんだかしょんぼりなこの頃なのでした。   ナビィ

2005年2月16日

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