バリの旅の巻
ハロ〜皆様、お元気?
これを皆様が読む頃は、わたしゃ〜シンガポールから船に乗ってインドに向かってると思われます。
初インド、しかも、うちの大好きな『カタカリ』っていう踊りのあるケーララ州なんですぅ〜
あぁ、観たいなぁ〜観れるといいなぁ
バナナだけが売られている市場もあるらしいよん、あぁ楽しみだにゃ〜
帰国してすぐライブがあるから体調管理はしっかりと。
どんなに美味しそうに見えてもナマモノは食べない様に気を付けよ〜っと
さてさて、6月24日から7月8日までバリ島へ行きましたが、ぬわんと、カメラ壊れて全然写真が取れず、、
とほほ、、、、
今回の目的はバリで毎年行なわれている芸術祭に参加するのが目的でした。
人生で初、バリダンス始めて10年目にしてバリ人の演奏するガムランで踊らせてもらいました。
本番までいろいろあったけど、本番はなんていうのか、あれはすごい経験でしたよ。
ガムランの音が身体の中に入って、して、うちの身体中の毛穴が開いて、そこから音がぐわぁっとハリネズミの様にはみだしている、そんな感じでした。
で、そのはみだしてる音が身体を操っている感じ、、、、、、
う〜ん、こりゃ説明するのが難しいね。
でもね〜もんすごい快感で楽しかった。
バリのお祭りに必ず芸能はつきもので、しかも1年中お祭りやってるのは、彼らは踊る事、ガムランを叩く事が楽しくて、楽しくて、好きで好きで、「あ〜楽しいから毎日やってたいわ〜」って思ってるからなんじゃないか?って思ったよ。
うちも「こんな楽しい事、毎日やりたい!!」って思いました。
終わった時はもぉぉぉ寂しくて、泣いちゃった。
「もう一回踊りたいぃ」って思って3才児の様に泣いちゃいました。
「あと3回は踊れるぜぇ」とか言って、一緒に踊った皆は着替えてるのに、1時間くらい衣装付けっ放し。
終わったから脱ごうって気にならんかったもんねぇ、、、、、
こんな楽しい事させてもらえて、誘ってくれ受け入れてくれたバリの人々、声をかけてくれた東京の教室の先生、一緒に踊った仲間に本当に感謝でした。
今回の旅では、本当に沢山の事を考え、学ばされました。
踊りそのものについても、いつもよりも本当に重要な大切な事を学びましたが、それ以外にも
様々な出来事から学びがありました。
この芸術祭の本番の2日前にガムラン奏者の人達の住む村のお寺のお祭りで踊らせて頂きました。
今回芸術祭参加にあたって、バリでは振りを直してもらったイブアリニという先生と、コンポジションを作ってもらったブカル一家と2箇所の稽古に毎日通いました。
お寺での奉納と公演との両方がうまく行くようにと、その2箇所のどちらでも衣装やお面を持って行って、特別にお祈りをしてもらいました。
お祈りをした後や、本番の前に「踊る事の楽しさ、喜びだけを胸に、あとは何も考えずに踊りなさい。心配するなよ」と皆さん言って下さいました。
その時は「はい」と聞いておりましたが、、、、、、、、、
お寺の奉納は、リハーサルや場当たりなどもなく、本番直前までどこで踊るかもわからず、でもって
「これって、6人ステージに立てるの?????」ってくらい踊る場所が狭い!!
ただでさえ、お面を付けてるから視界が狭くてほとんど見えていない上に、狭くて、Vの字に隊列を組みたいのに、Vになる余裕もないし、すぐ横には楽器隊がいて動きは制限されるし、うちは一番先頭で踊っていて「あと3歩前に出たら絶対舞台から落ちるね」って状況だけど、「でも、もっと前に出ないと一番後ろの人のスペースがないかも??」って不安で不安で「何も考えない」どころか、頭の中は不安と色んな考えでいっぱいになって「踊る喜び」も「楽しさ」も全く感じる事なく踊り続け、そして
最後に皆で大失態をやらかしてしまった!!
それは説明するのは本当に大変なのではぶくけど、簡単に言えばガムランの演奏と、踊りが全く合わなくなったのでした。
今までバリダンスをやってて、本番でこんな大変な失態をやらかしたのは初めてだった。
本当に落ち込んで、涙も出ないくらい落ち込んだ。
朝ご飯を食べながら、相部屋になった友達と前日の失態について話しをしているうち
「そうか、うちは、先生達がうち達のためにお祈りもしてくれて万全を整えて『心配するな』と言ってくれたのに、それを全然信じていなかったんだな〜」と思った。
「信じる」っていうのは、例えどんな状況であったとしても、そこに「ただ身を置く」って事じゃないかと思うんだけど、場所が狭かろうと何だろうと「皆が『心配するな』って言ってくれたんだから絶対踊り切れるよ」と思って、スパンと舞台に出ていたら多分違った結果になっていただろうと思う。
「本当に踊れるの?不安だよぉおおおお」って思って舞台に出たから、その心が最悪の現実を作ったんだね、きっと。
「有り難うございます」と言っておきながら、本当には受け取っていなかった、って事だな〜
そう思うと、うち達のためにあれこれと尽くしてくれた先生達に本当に申し訳なくなった。
「どんな状況であってもそこにただ身を置く」っていうのは、解りづらい言葉かも知れないけど、
ハプニングや困難な状況に陥った時、その起っている事そのものがチャンスと可能性を秘めている、って思って受け入れられるかどうかって事だと思う。
「信じる」っていうのはそういう事なんじゃないかと。
そして、それを再確認し「そう出来るか」を問われた出来事の様な気がしました。
練習や稽古で色んな事を考える事は大事だし、「出来てない」って自分に厳しくある事は大切な事だと思う。
でも、今回、バリで踊るっていうチャンスと、その経験を通して更に踊りを深めていけるっていう可能性を
頂いて、なんていうかもうすでにレールはひかれていて、だから「何が起っても迷わず、何も考えずレールの上を行く」って気持ちで本番を踊ろう、って思いました。
本番当日は場当たりやリハーサルで決めた中心が、満杯の観客で見えなくなり、一瞬気持ちが負けて
「うわぁ、こりゃヤバい」って足がすくんでしまったんだけども、「大丈夫、このレールの上を真直ぐ行くんだ!!」って思い直したら、あらら、不思議。
身体がババンと前に進んで、上に書いた様な事になりました。
なので、大失態も全て神様の仕組み通りと申しましょうか、最善のために最悪があったと、
そういう事でしょうね。
あと、一緒に踊ってくれたバリ人の17才の青年ワヤン君は自分の住んでいる村に今回踊った踊りを教えられる人がおらず、DVDを観て独学で勉強し、衣装も自前で持っていないので借りもので、しかも、本当にぼろぼろの衣装だった。
それは、沢山の人達が身につけて来た証なんでしょうけど、、、、、、
うち達は日本人の先生が留学していた時の御縁で、バリで「最高峰」と言われる様な先生に、本当に簡単に出会えて教えてもらえる事が出来て、衣装だって日本で借りれるものでもないから仕方ないけど、自前で「一番上等」って言われる様なクオリティーのものを手にしていて、、、、
改めて、恵まれていると思いましたし、その「恩恵」に見合う踊りを踊りたいって思いました。
たった2週間のバリの旅だったけど、いつもの何十倍も濃い旅でした。
こういう楽しい発見があるから旅はやめられないんだね。
今回も何があるやら、楽しみであるさ〜
読んでくれて有り難う。ではではまたね〜