Archive for 2003年01月

RSS Feeds

週刊「ナビィ、の部屋」第30号

浅三オールスターズ



 年始第一弾のお仕事は、何と柳橋の料亭にてのプライベートライブでした。
 浅草鳥越神社のお祭りの世話人の方々『浅三会』の新年会なのでした。

 写真みての通り、年齢には幅はありますが、まぁ、10代20代の若者はおりませんでしたよ。んが!!!めちゃめちゃ楽しかったのよ!!
ライブの後の2次会にまで御一緒してしまいました。
調子こいて珍しくカラオケも歌ってしまったやい!!

 神主さんはいるは、住職さんはいるは、帽子製造販売人はいるは、、
 色んな職種の方々がいらしたけど、皆々様ユーモアあふれる魅力的な人達ばかりでした。

 着物の時はキセルを吸う、って人もいて、キセル入れを見せてもらったら、とっても素敵なの。
 で、そのキセル入れを造るのを趣味にしてる人もいたり、詩吟の先生がいたり、三味線と小唄をやってる人がいたり、カラオケで『赤穂浪士』を芝居仕立てで歌う人もいたり、、、、、
 おやじ達には文化がありましたよ。素敵です。

 うちは沖縄の歌を歌い、バリの踊りを踊り、でも日本の事は無知と言っていいほど何も知らない。
 日本の文化、ってモンを知らないし、分かってない。
 「うちって、な〜んも日本の事知らないんだ」って思うと、寂しくなる。
 でも、日舞よりはバリの踊りや琉舞の方がドキドキするし、好きだ。
 日本の民謡より沖縄の唄や朝鮮の唄の方がじ〜〜〜〜〜んと来る。
 それは、どうしょうもない、どうしようもないんだ。
 「好き」って努力してなるものじゃーないし。

 でもさ、どの土地のものか?って事よりもっと重要な事がある気がするんだ。
 ずっとずう〜〜〜〜〜っと深まって、深めて行ったその先は、全て繋がってる様な気がするんだ。
 昔の人達が、踊りや唄を使って残して来たモノは、そうそう違わない気がするの。
 だから、好きなものを本気で続けて、深めて、そこに託されたメッセージをちゃんと受け取って、繋げてゆけばそれでいいんじゃーないかなぁ?って思う。
 それは一生をかけてやる大変な事だしね。

 写真見てちょーだいませ。みんないい顔してるよね〜。
 うちもこんなハッピーな顔で笑える様な年のとり方したいもんだ。

   

週刊「ナビィ、の部屋」第29号

自分の気持ちを大切に



 新しい年が始りました。
 21世紀になった時『20世紀は戦争の世紀でした。21世紀はそうならない様にしたものです』みたい事、いろんな人言ってたよな〜〜〜〜と、ふと思うこの頃です。

 2003年、またしても、某大国が新しい(っていうかいつもの、お馴染のって感じだけど、、)戦争を始めようとしています。

 も〜〜〜〜〜やめてくれよ!!!!
 戦争はイヤだ、怖い!!理屈なんかないよ、戦争怖い。

 年始のテレビ番組とかで、『今年はアメリカのイラク空爆があるでしょうから、景気は云々〜〜』って経済学者かなんかが言ってて、しかもかなりの人がそんな事言ってて、そうやって分析をして発表するのがその人たちの仕事だからしゃーないんだけどもさ、だけどもさ、、、、

 空爆が始ったら、殺されてく人がいるわけだよね、

 「人が殺される」っていうリアリティーをどこまで感じているんだろう?と思ってしまう。
 そのリアリティーを感じていても、仕事だからそう言うのか?
 全く感じてないのか????
 どっちかわからんけど、、、、
 うちはさ、そういう事が平然と「テレビ」という大きな力を持ったメディアで語られるこの状況がものすごく怖い。
 「空爆はある」って事が前提で経済を語られるこの状況がさ、、、、

 その前に止めてくれる???

 『いつも一番強くなければならない』っていうのは幻想だよね。
 幻想を持つのは勝手だけど、その幻想をおびやかされるとマジ切れするのは、あまりにも子供じみてるよ。
 でもさ、本当は誰よりも「幻想」って分かってて、認めたくないもんだから、『幻想じゃーないよね。これって僕の幻想じゃーないよね、ね、うん、って言えよ!』って、脅して、すかして、無理矢理うなずかせようとしてる、ってそんな感じよね。
 それが世界に一人(一国とも言える)だけならまだしも、沢山いてさ、しかもそういう人がリーダーだったりするから困ったもんだ、、、、
 「人生」って、そんな人達におつき合いしてあげるほど、ヒマなのかしら???

 私はイラクに行った事もないし、イラク人の友達もいないし、何にも分かってない。
 だから100%アメリカが悪くて、イラクは悪くないとは、言えないし、その逆も言えない。
 でも、イラクの方からアメリカやイギリスに対等に応戦、空爆するような軍事力はないわけで、どうみても公平でない事は、それは湾岸戦争をみてもあきらかだったし、圧倒的な軍事力の差でもって、一般市民、子供も大人も老人も殺されたり、傷つけられたりするわけだよね。
 愛する家族が引き裂かれたり、大事な人を殺されたり、生まれたばかりの赤ちゃんも陽の光りを浴びる前に、ただ死んでゆくだけだったり、沢山の悲しみの涙が流され、新しい憎しみの種が蒔かれるんだよね。

 沢山の砲弾を浴びて、有害廃棄物とも言える爆薬を浴びて、大地はまた傷付けられ、花は枯れ、水は汚染され、、、それは人体に人間以外の生命体にどんな影響を及ぼすのだろうか??
 一発の爆弾が爆発する時の熱は、また地球温暖化に貢献するんじゃーないだろうか??

 そんな事を考えると、本当に怖いし、絶対止めて欲しい。
 止めたいなぁ〜〜。何とかしたい、何とかしたいよぉ〜

 うちは幸せに生きたい。地球で生まれたんだから、この地球の上で愛する人達と、好きな事、やりたい事たくさんやって、出来る限り笑って生きていたい。
 弱まってる時は助け合って、いいものは分け合って、豊かな人生を送りたい。

あなたはどうですか?

   

週刊「ナビィ、の部屋」第28号

『トム ダストゥ』



 いや〜〜毎日寒いですな〜 お久しぶりです。
 なんだかんだ忙しくて、原稿書けんかったです、、全然『週刊』じゃーないね、、、すみませんねぇ、、

 『トム ダストゥ』と久々に再会した。
 横浜中華街で、旨いランチに舌鼓。
 久しぶりに会うトムは相変わらず、アホアホユーモアにあふれ、北京語を勉強してるらしく、日本人のウエイトレスさんに一生懸命北京語で話し掛けて、嬉しそうだったなぁ〜〜。全然通じてないのに、、、

 「トムって誰よ??」
 お答えしましょう。
 トムは北米アメリカ先住民、いわゆるインディアン、ネイティブアメリカンで、先住民の独立運動のひとつとして世界中の先住民との繋がりを広げる為、日本の先住民アイヌの人達と北海道でセレモニーを行い、その為に何度か日本にやって来ていた。

 4年くらい前、寿[kotobuki]のライブとトムの話しを聞く『継いでゆくもの』というタイトルのコンサートを、新横浜の「スペースオルタ」が開いてくれて、私達は初めてトムと出会った。

 トムは貧しさと先住民差別の中で自分の人生に絶望し、若い頃から殺人以外の犯罪をくり返し、何度も捕まり、心が荒み、この先の自分の人生を肯定的に捉える事など出来なかったそうだ。

 彼は在る日夢による啓示を受け、メディスンマン(いわゆる祈祷師)になる。

 今のネイティブアメリカンは薬物、アルコール依存による犯罪をくり返す人が沢山いるそうだ。
 彼は、「自分は伝統的な儀式をやる為だけでなく、彼らの様な人々の心の闇を照らす為のメディスンマンなんだ」と話してくれた。
 彼は彼と同じ様な境遇に生まれ、育ち、傷付き、哀しみ、絶望し、自らを傷つける生き方しか出来ない人の気持ちを、痛い程分かっている。彼自身もそんな生き方しか出来なかったのだから、、

 「自分は現代のメディスンマンとしての役目を果たす為に、彼らの痛みを理解する為に、この様な人生を送って来たのだ」
 彼は自分が生まれて来た、そのワヶを理解した。

 「全ての出来事には意味がある。何故、ここに生まれたのか?何故この様な人生を送っているのか? 何故今この事が起るのか? 全て意味があり、無意味な人生も、無意味な誕生もない。何故自分が生まれたのか?自分の役目は何なのか?

 皆それを知る事が出来る。出来るけれども、本当に些細な日常の中に、その答えは隠されている。だから日々を緩慢に生きてはいけないよ。目を開いて生きるんだよ」

 トムが私に言った言葉。

 トムの様に強く、優しくなれるだろうか?
 泣いた分だけ、人の涙を抱きとめる事が出来る様になるだろうか?
 私は目を閉じないで生きているだろうか?
 彼との出会いはそのまま、私への問いかけとなっていた。

 思うに、私は、色んな所から、人から、本当に沢山のメッセージをもらっている。
トムだけじゃーない。
 沖縄で出会った人々、バリで出会った人々、フィリピンの人々、ラミ&ケレン
 ライブで訪れる先々で出会う人々。

 本当に沢山の人、モノからもらった多くのメッセージを心に、「生きる事」を大切に生きてゆかなければ、、、
 そして、私も、頂いた多くのものを、多くの人と分かち合える様に歌っていきたい。

 皆様、今年もお世話になりました。
 また、来年もどうぞ宜しくお願いします。
 寿{kotobuki]をどうぞ、応援して下さい。ではまた〜良いお年を〜

(2002/12/28)