バリの日々 〜ベモに乗る日々の巻き〜
(2007.05.22 日々のつぶやき)

踊りの稽古は食中毒で倒れた5日間以外は毎日行きました。
時々、友達にバイクの後ろに乗せてもらったりしてましたけど、基本的にはベモという相乗りバスでバパのお家まで行ってました。
バスって行ってもミニバンですかね〜
行く先によって水色とかオレンジとか色によってわけられていたりましますが、例外も多し。
ベモマスターへの道のりは険しい。

ベモってのはなかなか便利な乗り物で、乗りたいところで乗れるし降りたいところで『ストップ』と声をかければ降ろしてもらえる。
基本的には県道というか、大きな道しか走らないものなんだけど、ちょっとお金を払えば基本のルートを外れてお家まで走ってくれたりもする。
大きな荷物を持ってる人とか、おばぁとかは乗る時に「うり、あそこの角曲がってこう行ってああ行った所の家までお願いね〜」とかって交渉しているのをよく見かける。
車内に入り切らない大きな荷物は車の屋根にくくりつけて走るんだけど、その荷物の上げ下ろしや、すごい時はその荷物をお家の中まで運んであげたり、そんな事も運転手はやってる。
そうやって運転手がえっちらおっちら運んでるのを、乗客は助けもしないけど、文句も言わない。
自分は暑い日差しの中で働くのは嫌だけど、大変そうな人は助けるべきと思うのか、通りすがりの人に「運転手を手伝え〜」と声をかける。
声かけられた人も「なんでおれが??」と思ってるのか思わないのか、えっちらおっちら手伝いに加わる。
クーラーなんかもちろん付いてない暑い、暑いベモの中で、ヤシの葉で供物を入れる入れ物を編むおばさん、寝てる人、情報交換をしている商売人らしきおば〜達、皆暑い中、文句ひとつ言わず、走ってた時と同じ様に思い思いの事をやって運転席が帰ってくるのを待ってる。
事が終わると何もなかった様にベモはまた終点に向かって走り出す。
全然伝わらないかも〜だけど、こういう状況がものすごくバリっぽくて好きなんだ〜だからベモの乗るのが好きなんだよね〜
ウブドの市場の前から出発してプリアタン、マス、サカ、の村を越えてだいたい20分くらいでバトゥアンに着く。

サカという村は、ギャニャールやそこを越えてクルンクンとか海に近い地域方向と、島の中心の大都会(?)デンパサール方向への分岐点にあたるところで、うちは毎日、デンパサール方向へ向かうわけなので、ベモからギャニャール方向へ続く道を横目でぼ〜っと見る毎日。
視界からだんだん遠ざかる道を見てると、向こうに海ある感じがして沖縄を思い出して胸がざわざわしてた。
バリの様に比較的丸い地形の島だと海が見えない地域も当然あるわけだけど、沖縄本島の様に細長い島だとどこにいても海を感じる。
海が周辺は雲の形というか、たたずまい(?)というか、、、そういうのが陸から見える雲と違って海からわき上がってる様に見えるでしょ?
沖縄って雲がそういう雲だとうちは感じてるんです。
サカから見える遠くの雲もそう見えて、海を感じて沖縄を感じていたわけです。

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